一汁三菜とは?意味と基本の形、毎食そろえる必要があるかも解説
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「和食の基本は一汁三菜」と聞いても、毎食4品も作るのは大変そう、漬物や汁物はどう数えるのか、と迷いませんか。一汁三菜とは、ごはんに汁物を1つ、おかずを3品(主菜1品と副菜2品)組み合わせ、漬物を添えた和食の基本となる献立のことです。
農林水産省の食育白書でも「和食の基本形」として紹介されています。この記事では、一汁三菜の中身と並べ方、主食・主菜・副菜との関係、毎食そろえる必要があるかを、公的機関の資料をもとにまとめます。
この記事でわかること
- 一汁三菜とは何か、「一汁」「三菜」が指すものと並べ方
- 一汁三菜を主食・主菜・副菜で見るとどうなるか
- 毎食一汁三菜でないといけないのか
一汁三菜とは:ごはん・汁物・おかず3品の和食の基本形
一汁三菜(いちじゅうさんさい)とは、ごはんに汁物1つと、主菜1品・副菜2品のおかず3品を組み合わせ、漬物を添えた和食の基本の献立です。
農林水産省の『令和2年度 食育白書』は、一汁三菜を「和食の基本形」と書いています。白書の定義は、炊いたごはんを主食にした形です。
「一汁」と「三菜」が指すもの
一汁三菜の名前と、実際にそろえるものの対応は次のとおりです。
- 一汁:みそ汁やすまし汁などの汁物1つ。
- 三菜:おかず3品。主菜1品と副菜2品です。
- 漬物:三菜とは別に添えるもので、おかずの数には入れません。
- ごはん:主食。名前には出てきませんが、基本の形に入っています。
農林水産省の子ども向けの資料でも、一汁三菜はごはんと汁ものに3種類のおかず(主菜、副菜2品)からなると説明されています。汁ものは、こんぶやかつおぶしなどでだしをとり、みそや塩などで味付けした具入りの汁です。
本膳料理と茶の湯の食事
厚生労働省のサイトに掲載されている資料「料理・共食の意義と日本食文化の歴史」では、日本料理は室町時代に本膳料理として形ができたとされています。同じ資料では、茶の湯の食事で一汁三菜程度の簡素な食事が旨とされたと説明されています。

農林水産省のサイトに掲載されている資料「日本の伝統的食文化としての和食」では、江戸時代の本膳料理のようなぜいたくな献立では汁が二種、三種出ることもあったとされています。一方、庶民の間では汁は一種だったと説明されています。同じ資料では、ごはんと漬物は欠かせず数が決まっているので、変わる汁と菜の数だけを表して「一汁三菜」と呼ぶとしています。
文化庁の調査の報告書では、本膳料理には二汁五菜のような、汁と菜の数を増やした形もあったとされています。農林水産省のサイトに掲載されている和食のテキストでは、懐石料理は本膳料理の一部を切り取ったような料理で、一汁三菜程度が基本とされています。同じサイトで茶人が紹介する家庭向けの茶懐石の例では、向付(刺身やなます)・炊き合わせ(野菜の煮物)・焼物が出されています。
基本の並べ方

農林水産省 中国四国農政局の資料「ご存じですか?“和の配膳”」では、基本の並べ方を次のように紹介しています。ごはんを左手で持ち、右手で箸を使う前提の並べ方です。
- 手前の左:ごはん
- 手前の右:汁物
- 右奥:焼き魚などの主菜
- 左奥:煮物などの副菜
- 真ん中:おひたしなどの副菜(資料では漬物もここに挙げています)
ごはんは左手で持つ時間がいちばん長いので、左手に近い手前の左に置きます。主菜は器を持ち上げずに食べるので右手を使いやすい右奥に、汁物はこぼさないよう取りやすい手前の右に置く、とされています。箸は持つ部分を右にして、手前に横向きに置きます。
一汁三菜を主食・主菜・副菜で見ると
一汁三菜の各部分は、農林水産省の「食事バランスガイド」の料理グループに当てはめて見られます。食事バランスガイドは、料理を主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物の5つに分け、量を「1つ(SV)」で数えます。
食事バランスガイドの料理グループの説明では、主食・主菜・副菜の主な材料は次のとおりです。
- 主食:ごはん、パン、めん類、パスタなどが主な材料の料理
- 主菜:肉、魚、卵、大豆および大豆製品などが主な材料の料理
- 副菜:野菜、いも、豆類(大豆を除く)、きのこ、海藻などが主な材料の料理
| 一汁三菜 | 区分 | 数え方の例 |
|---|---|---|
| ごはん | 主食 | 中盛り1杯で1.5つ |
| 汁物 | 具だくさんなら副菜 | 具だくさんのみそ汁で1つ |
| 主菜1品 | 主菜 | 焼き魚で2つ |
| 副菜2品 | 副菜 | 小鉢1皿で1つずつ |
| 漬物 | 三菜の外 | この表では数えない |
表は、食育白書の一汁三菜の定義に、食事バランスガイドの「1つ」の例の料理を当てはめて、編集部が整理したものです。
汁物を副菜1つと数えるのは、資料の例にある具だくさんのみそ汁の場合です。具だくさんのみそ汁の例は、「一汁三菜の考え方を取り入れるコツ」の節の写真のような、具の多い汁です。漬物は、この表では数えていません。
例えば、ごはん中盛り1杯・焼き魚・小鉢2皿(ほうれんそうのおひたし、ひじきの煮物)・具だくさんのみそ汁の場合は、次のように数えます。数え方を示すための例で、献立のすすめではありません。
- 主食:1.5つ(ごはん中盛り1杯)
- 主菜:2つ(焼き魚)
- 副菜:3つ(小鉢2皿で2つ、具だくさんのみそ汁で1つ)
この例の1食では、副菜は食事バランスガイドの1日の目安5〜6つのうち3つに当たります。
1日の目安は、エネルギー量が2,200±200kcalの場合で主食5〜7つ・主菜3〜5つ・副菜5〜6つです。食事バランスガイドの適量と料理区分によると、これは身体活動量が「低い」成人男性と「ふつう以上」の成人女性の目安で、適量は性別・年齢・身体活動量で違います。
副菜の区分と量の数え方は、副菜とは何の料理か、「1つ」の数え方で詳しく紹介しています。
毎食一汁三菜でないといけない?
国の計画では、毎食を一汁三菜の形にそろえることは目安になっていません。目安とされているのは、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事です。
『第5次食育推進基本計画』(令和8年6月決定)は、この食事を栄養バランスに配慮した食事の目安としています。そのうえで、この食事を「1日2回以上ほぼ毎日」食べている国民の割合を、目標の指標にしています。
国の計画の目安のポイント
- 数えるのは毎食ではなく「1日2回以上」。
- 汁物や漬物まで含めた一汁三菜の形は、目安と指標の条件に入っていない。
丼やカレーのように1皿にいろいろな具材が入った料理も、材料ごとに区分で数えます。農林水産省の「複合料理などの『つ(SV)』の数え方」では、一般的なカレーライスの場合、次の程度のものが多いとしています。
- ごはん約200g:主食2つ
- 肉約60g:主菜2つ
- 野菜140〜150g:副菜2つ
店や家庭で材料と量は違うので、例の数はそのまま当てはめず、見当として使います。一汁三菜の形でなくても、主食・主菜・副菜がそろっているかで食事を見られます。
一汁三菜の考え方を取り入れるコツ
一汁三菜の形は、毎食4品を作るためではなく、主食・主菜・副菜がそろっているかを確かめる見方として使えます。
- 汁物を具だくさんにする:具だくさんのみそ汁は、食事バランスガイドで副菜1つの例です。おかずを1品作る代わりに、汁物の具を増やす方法があります。
- 手作りと総菜・外食を組み合わせる:全部を作らなくても、主菜や副菜の1品を市販の総菜にする方法があります。
- 1日の中で見る:食事バランスガイドの目安は1日分の量です。1食でそろわない日は、ほかの食事で足りない区分を足す見方もできます。
『食生活指針の解説要領』(平成28年6月)は、「主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」の実践として、多様な食品を組み合わせることを挙げています。手作りと外食・加工食品・調理食品を上手に組み合わせることも挙げています。

場面ごとの選び方は、コンビニで主食・主菜・副菜をそろえる選び方と、一人暮らしで手間をかけずに区分をそろえるコツで紹介しています。
一汁三菜で気をつけること
品数がそろっていれば何でもよい、というわけではありません。食生活指針の解説要領では、調理方法が偏らないようにすることが挙げられています。炒め物や揚げ物は油を多く使い、煮物や汁物は塩分が多くなりがちです。
主菜と副菜2品の調理方法を、例えば次のように変えると偏りにくくなります。
| 主菜 | 副菜2品 |
|---|---|
| 焼く | あえる・煮る |
| 煮る | あえる・蒸す |
| 揚げる | あえる・ゆでる |
表は、食生活指針の解説要領の「調理方法が偏らないように」をもとに、編集部が整理した例です。主菜・副菜の調理法は、環境再生保全機構の食物アレルギーの子ども向けレシピ集「献立の考え方」と、伊予市の「献立のたて方のこつ」を参考にしました。
「一汁三菜を主食・主菜・副菜で見ると」の節で挙げた数え方の例も、焼き魚(焼く)に、調理法の違う副菜(おひたしはゆでる、ひじきの煮物は煮る)を合わせています。
また、食事の適量は性別・年齢・身体活動量で違います。
ご注意
体調や持病が気になる方、食事の制限を受けている方は、食事の量や内容について医師に相談してください。
よくある質問
漬物は「三菜」に入る?
入りません。食育白書の定義では、三菜は主菜1品と副菜2品で、漬物はそれとは別に組み合わせるものです。
一汁二菜とは何が違う?
伊予市の資料では、一汁二菜はごはんに汁物1つと、主菜と副菜を1品ずつ組み合わせた食事とされています。一汁三菜は副菜が2品で、おかずが1品多い形です。
汁物は副菜に数えられる?
食事バランスガイドでは、具だくさんのみそ汁が副菜1つの例に挙げられています。一汁三菜では汁物は三菜と別に数えますが、料理グループで見る時は、具だくさんのみそ汁を副菜1つと数えます。
パンやめんの日は一汁三菜にならない?
食育白書の定義どおりの一汁三菜にはなりません。白書の定義はごはんが主食の形です。ただ、食事バランスガイドではパンやめん類も主食なので、主菜と副菜を組み合わせれば主食・主菜・副菜はそろえられます。
一汁三菜はユネスコの無形文化遺産?
登録されたのは「和食;日本人の伝統的な食文化」という食文化で、一汁三菜という献立が単独で登録されたわけではありません。農林水産省のページによると、ユネスコ無形文化遺産への登録は2013年(平成25年)12月4日です。
COMPLENA(コンプリーナ)の場合
ここからは、この記事をまとめた編集部が属する会社の商品の話です。COMPLENA(コンプリーナ)は、一汁三菜や主食・主菜・副菜をそろえた食事を基本にして、その横で使う栄養補給のソイプロテインです。一汁三菜のどの1品の代わりにも、汁物の代わりにもなるものではありません。
完全食(コンセプト)として、日本人の食事摂取基準(2025年版)に基づき、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維を対象に配合しています。脂質・炭水化物・ナトリウムは対象外です。1杯で1日に必要なすべての栄養素がとれるものではなく、対象外の栄養素は日々の食事からとる前提の設計です。

詳しくはCOMPLENAの栄養設計と成分表をご覧ください。水・ぬるま湯・お湯に溶かして飲み、味はココア味と抹茶味の2つです。
まとめ:一汁三菜は「ごはん・汁物・主菜1・副菜2」の形
- 一汁三菜とは、ごはんに汁物1つ、主菜1品と副菜2品を組み合わせ、漬物を添えた和食の基本形。
- 漬物は三菜に数えない。
- 右利きの場合、手前の左がごはん、手前の右が汁物。
- 食事バランスガイドで見ると、具だくさんのみそ汁は副菜1つ、焼き魚は主菜2つ。
- 国の計画で目安とされているのは、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事。
次の食事では、いつもの食事に主食・主菜・副菜がそろっているかを、一汁三菜の形に当てはめて見てみましょう。
食事をそろえたうえで栄養補給も考えたいときは、COMPLENAの商品情報と購入方法をご覧ください。
参考にした資料
- 農林水産省「令和2年度 食育白書 第1部 特集1 3 伝えたい日本の伝統的な食文化」(令和3年5月)
- 農林水産省「「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されています」(ウェブ版)
- 農林水産省 中国四国農政局「ご存じですか?“和の配膳”」
- 農林水産省「日本の食事のよさって何かな?「一汁三菜」って知っているかな?」
- 農林水産省「「食事バランスガイド」について(料理グループの説明)」(ウェブ版)
- 農林水産省「複合料理などの「つ(SV)」の数え方」(ウェブ版)
- 農林水産省「「食事バランスガイド」の適量と料理区分」(ウェブ版)
- 文部科学省・厚生労働省・農林水産省「食生活指針の解説要領」(平成28年6月)
- 食育推進会議「第5次食育推進基本計画」(令和8年6月)
- 厚生労働省(掲載)「料理・共食の意義と日本食文化の歴史」
- 農林水産省(掲載)「日本の伝統的食文化としての和食」
- 文化庁「令和3年度「食文化の無形の文化財登録等に向けた調査(日本料理)」委託業務 報告書」(令和4年3月)
- 農林水産省(掲載)「和食;日本人の伝統的な食文化」(一括版)
- 農林水産省「おうちで茶懐石!大切なのはお客様を思う心」(ウェブ版)
- 独立行政法人 環境再生保全機構「献立の考え方」(ウェブ版)
- 愛媛県伊予市「献立のたて方のこつ」(2014年3月)
- 農林水産省「4.日本料理に大切な五法・五味・五色・五感」(ウェブ版)
- 農林水産省「ぶりの塩焼き」(ウェブ版)
- 農林水産省「じゃがいもとひじきの煮物 山梨県」(うちの郷土料理)
- 農林水産省「黒田せりとほうれんそうのおひたし 島根県」(うちの郷土料理)
- 農林水産省「ほうれん草のえぐ味を減らすには、どのように調理すればいいですか。」(消費者の部屋)
この記事は COMPLENA 編集部がまとめました。