無地の器に入った乾いた粒状の大豆ミートと、小皿の乾いた大豆を木の台に置いた様子

大豆ミートとは?原料と作り方、種類と表示の見分け方

「大豆ミート」「大豆のお肉」と書かれた食品を見て、何でできているのか、肉は入っていないのかと迷ったことはありませんか。大豆ミートとは、大豆や大豆加工品を原料に、肉のような形や食感に加工した食品です。

国の日本農林規格(JAS)では、動物性の原材料を使わない「大豆ミート食品」と、乳・卵などを使うことがある「調製大豆ミート食品」の2つに分けています。この記事では、原料と作り方、2つの種類、袋の表示の見方を、農林水産省と消費者庁の資料をもとにまとめます。

この記事でわかること

  • 大豆ミートの原料と作り方
  • 国の規格が定める2つの種類
  • 「植物性」の表示の意味と、袋の表示の見方
  • 売られている形と取り入れ方

大豆ミートとは:大豆のたんぱく質を肉のような形にした食品

大豆ミートとは、大豆や大豆加工品のたん白質の割合を高めるなどの加工をした原料を使い、肉のような粒感や繊維感、形に加工した食品です。この記事では、国の日本農林規格(JAS)が「大豆ミート食品類」として定める食品を指して、大豆ミートと呼びます。

農林水産省の日本農林規格「大豆ミート食品類」(JAS 0019:2022)に、原料・作り方・種類・表示の決まりが書かれています。店に並ぶ「大豆ミート」と書かれた食品のすべてが、この規格のとおりに作られているとは限りません。

この規格は2022年2月24日に制定されました。農林水産省のJASの改正等情報によると、2026年に見直しの手続きがあり、9月1日に今の内容のまま続けることになりました。

消費者庁のリーフレットでは、多様な消費者の好み(嗜好)を反映して、植物由来の原材料を使った食品が増えているとしています(2021年8月時点)。農林水産省は規格を作った背景として、世界的に消費者のニーズが多様になる中で大豆たん白が注目されてきたことと、市販の「大豆ミート製品」に食肉を含む物も混ざっていたことを挙げています。

大豆ミートの作り方:原料と形

規格では、大豆ミートの原料を「大豆ミート原料」と呼んでいます。大豆や、大豆粉・豆腐・ゆばなどの大豆加工品に、たん白質の割合を高めるなどの加工をした物です。

それを加熱や加圧などで、粉末状・ペースト状・粒状・繊維状などに成形した物も、大豆ミート原料に入ります。この原料を使い、肉のような粒感や繊維感を持たせた加工食品が、大豆ミート食品類です。

大豆ミートの作り方の流れの図。大豆・大豆加工品から、たん白質の割合を高めるなどして、粒や繊維の形にして、肉のような形に加工する

規格の計算の例では、大豆ミート原料に使う大豆由来の原材料として「粒状大豆たん白」や「脱脂加工大豆」が挙がっています。文部科学省の食品成分データベースにも、原料に使われる「粒状大豆たんぱく」「繊維状大豆たんぱく」が載っています。

どちらも、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の豆類のうち、だいずの仲間の「大豆たんぱく」に分けられている食品です。

大豆ミートの種類:国の規格の2つの分け方

国の規格では、大豆ミート食品類を「大豆ミート食品」と「調製大豆ミート食品」の2つに分けています。規格の基準のうち、この記事では、動物性の原材料を使うかどうかと、大豆たん白質含有率の基準の違いを紹介します。

項目 大豆ミート食品 調製大豆ミート食品
動物性の原材料 使わない 乳・卵・動物性の調味料は使ってよい
大豆たん白質含有率 10%以上 1%以上
袋に書く名称 大豆ミート食品/大豆肉様食品 調製大豆ミート食品/調製大豆肉様食品

表は、農林水産省の規格の本文と大豆ミート食品類JASの概要の資料をもとに、編集部が整理したものです。

大豆ミート食品は、原材料の原材料、そのまた原材料までさかのぼって、肉・魚・乳・卵などの動物性の原材料を使いません。調製大豆ミート食品は、乳・卵と動物性の調味料は使ってよく、それ以外の動物性の原材料は使いません。

大豆たん白質含有率は、製品の全体の重さに対する、大豆ミート原料に含まれる大豆たん白の重さの割合です。大豆ミート原料の中の調味料に入る大豆たん白は数えないなど、計算のしかたも規格で決まっています。

この2つは、原材料や大豆たん白質含有率などの基準による分け方で、形による分け方ではありません。形については、規格の注記に、肉のような形の例としてミンチ状・フィレ状・スライス状・ブロック状などが挙げられています。

店で見かける商品の形:乾燥やレトルトなど

国の規格の2つの種類とは別に、売られ方の違いもあります。売られている大豆ミートには乾燥した物があり、日本貿易振興機構(ジェトロ)の国内の食品メーカーへの取材記事では、レトルトの物を開発した例も紹介されています。

無地の器に入った、小さな粒のミンチ状と、ブロック状の乾いた大豆ミート

大豆ミートに肉は入っていない?「植物性」の表示の意味

肉や乳・卵は入っている?

規格の大豆ミート食品は動物性の原材料を使いませんが、調製大豆ミート食品は乳・卵・動物性の調味料を使うことがあります。

JASマークの付いた製品は、どちらの種類でも、食肉ではないことの説明を袋の見やすい所に書く決まりです。例として「肉を使用していません」「肉不使用」が挙がっています。

消費者庁のプラントベース食品等の表示に関するQ&Aでは、主に植物由来の原材料を使い、畜産物や水産物に似せて作った商品をプラントベース食品としています。大豆などで肉に似せて作った代替肉は、食肉ではないと説明しています。商品名に「大豆肉」などと書いても、別に「肉不使用」などと書き、食肉と誤認させる表示になっていなければ、景品表示法上の問題にはならないとされています。

買う側は、商品名とは別に、肉を使っていないことの説明があるかを見ると確かめやすくなります。

「植物性」と書いてあれば全部植物由来?

同じQ&Aでは、「大豆ミート」「100%植物性」と書き、香料など植物由来でない食品添加物を使う時の書き方の例が挙がっています。例えば「原材料は植物性です(食品添加物を除く)」のような書き方です。

「植物性」の近くにこうした書き添えがあれば、食品添加物まで植物由来とは限らないと分かります。

消費者庁のリーフレット「プラントベース食品って何?」では、「大豆肉」などと書かれた加工食品にもいろいろあるとしています。すべて植物由来の原材料の物も、一部の原材料や食品添加物に動物性由来の物を含む物もあるとされています。

大豆ミートの選び方:袋の表示の見方

袋の表示は、名称、肉を使っていないことの説明、原材料名、アレルギー表示の順に見ると確かめやすくなります。

大豆ミートの袋の表示を見る順の図。名称、肉を使っていないことの説明、原材料名、アレルギー表示

見る所ごとに、書いてあることと、その意味を表にまとめました。

見る所 書いてあること 意味
JASの名称 「大豆ミート食品」「大豆肉様食品」 動物性の原材料を使わない種類
JASの名称 「調製大豆ミート食品」「調製大豆肉様食品」 乳・卵などを使うことがある種類
袋の見やすい所 「肉を使用していません」「肉不使用」など 食肉ではないことの説明
「植物性」の近く 「(食品添加物を除く)」など 食品添加物まで植物由来とは限らない
原材料名 「大豆」「大豆加工品」「脱脂加工大豆」など 何から作られ、乳・卵などが入るか
アレルギー表示 「(大豆を含む)」など 乳・卵などを含むか(大豆は表示が無いこともある)

表は、農林水産省の規格と消費者庁のQ&A・資料をもとに、編集部が整理したものです。名称の2行は、JASマークの付いた製品の場合です。同じ「大豆ミート」「大豆肉」という呼び方でも、原材料は商品ごとに違います。

JASマークの無い製品では、名称がこの書き方とは限りません。その時は、原材料名とアレルギー表示で中身を確かめましょう。JASマークの意味は、よくある質問で説明します。

原材料名の書き方

原材料名は、最も一般的な名称で書く決まりです。消費者庁のQ&Aでは、大豆から作られている物は「大豆」「大豆加工品」などと書くとしています。

同じQ&Aでは、プラントベース食品の原材料名としては、現時点では「肉」や「卵」を含む言葉は、一般的な名称とは言えないとされています。

アレルギー表示の書き方

容器包装された加工食品のアレルギー表示では、大豆は、表示が義務ではなく推奨の品目です。消費者庁の食物アレルギー表示に関する資料(2025年12月)に載っています。

推奨の品目なので、「(大豆を含む)」の表示が無い製品でも、大豆を使っていることがあります。大豆が入っているかは、原材料名もあわせて確かめましょう。

表示は原則として原材料ごとに「(大豆を含む)」のように書き、まとめて「(一部に〜・大豆を含む)」と書くこともできます。

栄養成分表示の読み方は、この記事では扱いません。栄養成分表示の項目と数字の決まりで紹介しています。

大豆ミートの取り入れ方

肉のような形に加工した食品なので、献立では主菜の材料の一つとして、主食や副菜と組み合わせて考えると分かりやすくなります。例えば、ミンチ状の大豆ミートを使ったおかずに、ごはん・みそ汁・青菜の小鉢を合わせる形です。

ミンチ状の大豆ミートを使ったおかずの小鉢に、ごはん・みそ汁・青菜の小鉢を合わせた和の食卓

主食・主菜・副菜の考え方は、主食・主菜・副菜の違いと副菜の数え方で紹介しています。

乾燥した大豆ミートには、使う前に戻す物があります。農林水産省のサイトで紹介されているキャベツと大豆ミートの皿うどんの献立では、乾燥したフィレの形の大豆ミートを、次の流れで下ごしらえしています。

  1. 袋の表示のとおりお湯で戻す
  2. 水気をしっかり切る
  3. 下味をつけてから料理に使う

戻す時間や湯の温度、保存のしかたは商品によって違います。袋の表示に従いましょう。

ほかに、宇都宮市保健センターの研修会の献立では、大豆ミートを炒めて味をつけ、ビビンバの具にしています。

消費者庁のQ&Aでは、飲食店のメニューの表示や説明も、景品表示法の表示に当たるとされています。外食で大豆ミートの料理を選ぶ時も、メニューの表示や説明を確かめましょう。

大豆ミートを使う前に知っておきたいこと

乾燥の大豆ミートには、取り入れ方の節で紹介したように、使う前に戻して水気を切る物があります。買う前に、袋の表示で下ごしらえのしかたを確かめておくと、使う場面を考えやすくなります。

消費者庁のリーフレットでは、商品名・原材料名などの表示をよく確かめて選ぶよう伝えています。食物アレルギーのある人には、特に原材料の表示を確かめるよう呼びかけています。

ご注意

食物アレルギーがある方や、病気の治療で食事の指導を受けている方は、食べる前に医師に相談してください。

よくある質問

大豆ミートと肉・豆腐は何が違う?

消費者庁のQ&Aでは、大豆などで肉に似せて作った代替肉は、食肉ではないとされています。豆腐は、国の規格で大豆ミートの原料に挙がる大豆加工品の一つです。大豆ミートは、こうした原料のたん白質の割合を高めるなどの加工をしてから、肉のような形や食感に加工した物です。

大豆ミートとソイプロテインの違いは?

国の規格では、大豆ミート食品類は、肉のような特徴を持つように加工した食品と定められています。粉末を水などに溶かして飲むソイプロテインは、この形の食品ではありません。

粉末のプロテインの原料の見分け方は、ソイプロテインとホエイプロテインの原料と表示の見分け方で紹介しています。

大豆ミートと代替肉・プラントベース食品は同じ?

範囲が違います。消費者庁のQ&Aでは、主に植物由来の原材料で肉に似せて作った物を代替肉としています。国の規格の大豆ミート食品類は、主な原料を大豆に限った物です。

プラントベース食品の意味は、「大豆ミートに肉は入っていない?」の節で紹介したQ&Aのとおりです。呼び方が同じでも中身は商品ごとに違うので、原材料名で確かめましょう。

大豆ミートと「植物性たん白」は何が違う?

同じJASの中の、別の規格です。JASには、1976年からある「植物性たん白」の規格もあります。農林水産省の意見募集の結果の資料では、両者の違いを次のように説明しています。

植物性たん白は、大豆や小麦などを主な原料に、粉末状・ペースト状・粒状・繊維状に成形した物で、主に加工食品の原料に使う物とされています。大豆ミート食品類は、主な原料を大豆に限り、肉のような特徴を持つように加工した物とされています。

JASマークが無い大豆ミートは規格に合っていない?

そうとは限りません。農林水産消費安全技術センターの「品質等のJASと格付」では、JASは任意の制度で、格付を受けるかどうかは製造業者などの自由としています。

格付は、規格に合っているかの判定です。JASマークの無い製品の流通にも制限は無いとされ(有機の表示は例外)、無い時は原材料名などで中身を確かめます。JASマークは、登録認証機関の認証を受けた事業者が、製品が規格に合うかを検査し、合う物に付ける物です。

COMPLENA の場合

ここからは、この記事をまとめた編集部が属する会社の商品の話です。

COMPLENA(コンプリーナ)は、大豆由来のソイプロテインを使った粉末のプロテインで、原材料名の最初は「大豆たんぱく」です。肉に似せて加工した大豆ミートではありません。大豆ミートの代わりにも、主菜の料理の代わりにもなりません。

ココア味・抹茶味とも、一部に乳成分・大豆を含みます。植物性の原材料だけで作った食品ではありません。

完全食(コンセプト)として、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維を対象に配合しています。脂質・炭水化物・ナトリウムは対象外です。1杯で1日に必要なすべての栄養素がとれるものではなく、普段の食事と組み合わせて使う前提の設計です。

COMPLENA 抹茶風味の袋

水・ぬるま湯・お湯に溶かして飲みます。味はココア味と抹茶味の2つです。

ご注意

妊娠中・授乳中の方、乳幼児・小児のご利用はお控えください(商品パッケージの注意事項に準じます)。通院・入院中の方は、使う前に医師にご相談ください。

食物アレルギーのある方は、お選びの味の原材料名を必ず確かめ、ご利用をお控えください。詳しくはCOMPLENAのよくある質問をご覧ください。

まとめ:大豆ミートは大豆から作る肉に似た食品。中身は袋の表示で確かめる

  • 大豆ミートは、大豆のたん白質の割合を高めるなどした原料を、肉のような形や食感に加工した食品。
  • 国の規格では、動物性の原材料を使わない「大豆ミート食品」と、乳・卵などを使うことがある「調製大豆ミート食品」に分かれる。
  • JASマークの付いた製品は、食肉ではないことの説明を袋の見やすい所に書く。
  • 「植物性」の近くの書き添え、原材料名、アレルギー表示で中身を確かめる。

次に店で大豆ミートを見かけたら、名称と原材料名の2か所から確かめてみましょう。

食事をそろえたうえで栄養補給も考えたいときは、COMPLENAの商品情報と購入方法をご覧ください。

参考にした資料

この記事は COMPLENA 編集部が、公的機関の資料をもとにまとめました。

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